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カテゴリ:ギャラリーのつぶやき ( 13 )


2015年 02月 14日

2. クリストファー・ルブラン版画の考察

(1. クリストファー・ルブラン版画の考察のつづき)


クリストファー・ルブラン / 生成と再生

ルブランのある種の絵画は巨大であるが、
ただサイズによってのみ印象的な作品ではない。
逆に彼のエッチングは小さいが、それらの控えめな画面は、
よく見慣れたあとでも絶えず積極的な問いかけを呼び起こす。

見るものはかすかな光りの瞬きのように目を刺激するエッチングの線や
アクワチント、荒い腐蝕、引っかき痕や消し痕の錯綜に引き寄せられるだろう。
連続した段階的な版の重層はイメージの内的生成に至るまでに掘り下げられ、
ほとんど完全に主題やモチーフをベルベットのような明暗に包み込む。

一方でルブランは、
原型的で詩的なモチーフ群を用いることによってイメージを喚起させる。

彼のモノタイプや「50のエッチング連作」「七つのリトグラフ」では、
樺の木、翼、塔、馬、茨、騎士などのモチーフのレパートリーが総出演している。
ときには現れ、ときには孤立して、
そして少しの間見ているだけでは読みとることが出来ない
イメージの重層性によって成り立っている。

ルブランの制作スタイル(絵画での継続的な上塗り、エッチングでの膨大な試し刷り)、
版画の独特な用法や古典的なモチーフの選択に
鑑賞する側は伝統的で懐古的な作品を見出そうとするかもしれない。

しかし彼の現在までの作品を探ってみると、それは的外れであることが分かる。

「50のエッチング」では、多くのモチーフはこの連作を通して何度も現れており、
ルブランのこの繰り返しの使用は興味深い。

彼は主題のバリエーションにひたるのではなく、
むしろモチーフとは、作家が版画と言うものを
しっかりと手中にするための出発点として捉える。
イメージは硝酸の荒い腐蝕による偶然的な痕跡から生まれる。
あるいはそのイメージは、数々の版の段階の下へと埋め込まれるだろう。

最終的にイメージの総体は、
光と影、かたちと線、テクスチャーなどの状態や、
版の素材と技法の自然な用法とその感覚によって決定される。
馬のように見えるかたちや植物、人は、
より抽象的な美学とか概念的思考に偶然的に付帯したものである。

ルブランの制作を現代画家の試みとして特色づけているのは、この批評的な距離であり、
イメージをモノとすること、そこに包括された
すべての要素を変容させようとする行為なのである。

(版画芸術38号特集記事「クリストファールブランの版画」より抜粋)

Christopher LeBurun " Brunhilde Ⅰ " Etching 1992
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Christopher LeBrun " Fifty Etching Ⅴ " Etching 1990
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by gallery-o2 | 2015-02-14 22:10 | ギャラリーのつぶやき 
2014年 09月 18日

現代陶芸現象

茨城県陶芸美術館で開催中!
「現代・陶芸現象」

会期:2014年9月13日(土)~11月24日(月・祝)
美しすぎ 気持ちわるすぎ 妖しすぎ
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Gallery O2で個展、グループ展で発表している4人がエントリー!!
ぜひご高覧ください。

*佐合道子・徳丸鏡子・植葉香澄・若杉聖子が出展しています。

→ 公式サイト

by gallery-o2 | 2014-09-18 22:40 | ギャラリーのつぶやき 
2011年 07月 15日

暑中お見舞い申し上げます

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今年の夏、待っていましたとばかりに「金の蝉」を掛けてみた。超夏の雰囲気出ています。
彫刻家の大平龍一氏からいただいた本作品、大好きな一点。

by gallery-o2 | 2011-07-15 11:11 | ギャラリーのつぶやき 
2011年 07月 08日

倉俣史朗とソットサス展 at 21_21 design sight

「倉俣史朗とエットレ・ソットサス」展にて

六本木ミッドタウン21_21の企画展特別イヴェント
「横尾忠則の見た倉俣史朗」のトークを聴いた。

横尾忠則氏は静かなオーラを発して堂々の話しっぷり、
関西弁のシャイな語り口のなかに時々どっと人を沸かせるジョークを交え
だんだんに会場の緊張をほぐす。さすがである!

倉俣は故人となって久しいが、
横尾は当時(1960年代)、仕事の交友のなかでご近所だったこともあり、
倉俣の生み出すデザインとは裏腹な日本家屋の小さな住まい、
仕事での天才ぶりや口数少なく行儀のよいひととなりに引かれていく。

丁度一時間のトークの中で記憶に残る言葉があった。
それは倉俣を指して「天才はあまりしゃべらない」・・らしい。

ものを創造する人のことをいっているのだが、
言葉を発するとエネルギーが口から逃げてしまうということであった。
また、倉俣について
「あまりに親しかったので過去の思い出を言葉に変えることが如何に難しいかがわかった」と
語りつくせない交友の厚みを知らせる一言。

最後は三宅一生と横尾忠則の互いへの賛辞でお開きとなった。
彼らおふたりもお友達だったのですね。すごいねー。

世界的にそうであったけど
国内でも1950年代後半~1970年代はじめの
美術、デザイン界はゴールデンエイジだったな。

文学者、美術家、デザイナー、、ダンサーたちが
一丸となってエネルギーを放出していた時代。

小さな企画展だったが、日本の優れた作家を検証するよい展覧会だった。
三宅一生さん! 21_21まだまだ続けてくださいね。


2011年7月18日まで
六本木ミッドタウン21_21デザインサイト(火曜休)11am-8pm
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by gallery-o2 | 2011-07-08 23:55 | ギャラリーのつぶやき 
2011年 07月 02日

越川久美子の涼しげな金魚グッズ

節電の努力を惜しまない私たちでも都会の梅雨は真に辛いものがある。金魚の越川さんの作品群は「涼しい」というよりヘビーな雰囲気。
しかし彼女のサーヴィス精神で会場には可愛いグッズがちゃんと用意され、手のひらサイズでカラフルな金魚がいっぱい並んだ。
その中でも、ペンダントヘッドはとりわけ人気商品。おなじみの女性のお客様や専業主婦の奥様方に超人気なのである。身につけてみると本当に愛らしくて涼しげ、「作品は買えないけどこれだったら買えるわ!」の一言にギャラリー側は感服。
このかわいい金魚の売上が、また次の作品のガラス代の一部に変わっていくと思うと心から有難いと思うわけなのです。
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ペンダントヘッド、根付、リング、帯留め、など¥8,400(外税)から

by gallery-o2 | 2011-07-02 00:31 | ギャラリーのつぶやき 
2011年 03月 17日

励ましのプレゼント

パリに滞在されるファッション評論家の平川武治氏からの震災のお見舞いメールに、美しい富士山の写真が添付されていた。
そこには「僕たちのシンボル、僕たちの調和」と書かれて・・・
東北の皆さんと一涙で祈るこころが映っていた
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by gallery-o2 | 2011-03-17 23:40 | ギャラリーのつぶやき 
2011年 02月 28日

若杉聖子の器

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兵庫県三田市の北にある若杉さんの工房をお訪ねした。
個展直前にもかかわらず快く迎えてくださった。

初めてお会いしたとき、見目麗しい人だが柔らかな表情の奥に芯の強さを感じ「作品を見たい」と思った。訪問が叶いほんとうにうれしかった。

工房内は白いものであふれているため見落としやすいのか、整頓された鋳込みの型が並ぶ棚の間から作品がヒョッコリ顔を出してどっきりする。
展覧会作品の最終仕上げで磨き作業に入っていたが、
丁寧で落ち着いた仕事ぶりからプロ意識の高さを感じ取った。

さて作品は、頑なさを秘めた優雅な白。
そぎ落とされた白いフォルムのなかに色彩があり、
包み込むような豊かさがある。

作品も本人に負けず劣らず美人かな? 若杉さん、ありがとう!(与)
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by gallery-o2 | 2011-02-28 23:02 | ギャラリーのつぶやき 
2010年 02月 09日

大田区立龍子記念館-北斎「冨嶽三十六景」

葛飾北斎「冨嶽三十六景」(46点)

2010年2月6日-14日 会期中無休 9:00~16:00 大人200円

北斎のあまりにも有名なこの浮世絵のシリーズは
世界中の人々を魅了してきた最高傑作といわれています。
ただいま大田区立龍子記念館では
川端龍子(かわばたりゅうし)秘蔵の完全セット全46点を展示中。
江戸の風景や人々のくらし、文化がよく描かれて大いに楽しいばかりでなく、「日本人はなぜ冨士山が好きなのか」の問いに
北斎はこのシリーズを通して答えてくれています。
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期間中のみ絵葉書8枚セットで500円と超お得価格で販売!


大田区立龍子記念館
〒143-0024
大田区中央4-2-1
Tel 03-3772-0680
http://www.ota-bunka.or.jp

龍子記念館は当ギャラリーからも徒歩7,8分です。

by gallery-o2 | 2010-02-09 00:05 | ギャラリーのつぶやき 
2010年 01月 25日

愛知県での出張展覧会

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愛知県瀬戸市の北、定光寺(地名)の山あいにポツンとある隠れ家のような素敵なギャラリーで出張展をした。

愛知県犬山市から車の往復は、さすがに風光明媚な場所だけあって快適とも言えた。が、毎日なぜか道を間違える。ある日の行き道は林道に入り込んでしまい、てんてこ舞いをし地獄のあぶら汗をかいた。
5日目ごろ運転中にふと気づいた。定光寺に近づくに連れて突然「気」が変わるのだ。景色だけではなく空気が変化する。
「おや?これはこれは・・さてはきつねか?」と友人。
地元に明るい知人も口を揃えて「あそこにはきつねがいると昔から・・云々」。そこで妙に納得してしまう自分はもともとが単細胞。

休みの日などは遠くからの訪問客で大変にぎわう山深いギャラリー。
みんなきつねに憑かれてやってくるのかしらん?
いずれにしてもきつねが味方とは、コンクリート砂漠のわたしのギャラリーにとっては真にうらやましい限り。そこで今年の元旦は実家近くにあるお狐さまを祭る三光神社へ初詣の参拝と相成った。(与)

by gallery-o2 | 2010-01-25 22:12 | ギャラリーのつぶやき 
2010年 01月 20日

「装飾の力」展 国立近代美術館工芸館1月31日まで

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ただいま開催中『装飾の力』展の最終日が近づきました。
ギャラリーオーツーで発表している大槻智子をはじめ、
当ギャラリーが運営している勉強会メンバーの花塚 愛、梶木菜穂、篠崎裕美子がエントリーして力強い作品を出展しています。

本展は、現代工芸を「装飾をほどこす」という視点からとらえた展覧会。
日本工芸の古くから受け継がれて来た技術、美意識が新しい形となって21世紀の現在に繋がっています。
未来の工芸を垣間見ることができるスリルあふれる展覧会、ぜひともご高覧ください!

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国立近代美術館工芸館は、東京メトロ東西線「竹橋」駅 下車5分
10:00-17:00

(2010年1月 記)

by gallery-o2 | 2010-01-20 23:05 | ギャラリーのつぶやき